ザハール・ブロン ZAKHAR BRON(ヴァイオリン)
1947年ウラリスクに生まれ、オデッサの音楽学校に学んだ後、1960年〜66年グネーシン音楽学校でボリス・ゴールドシュタインに、
1966年〜71年モスクワ音楽院でイーゴリ・オイストラフに師事した。1971年〜74年同音楽院で助手を務めた後、ノヴォシビルスク音楽院に移り、独自の指導法を開発して多くの優秀なヴァイオリニストを育てる。
この間、1971年のヴィエニャフスキ国際コンクールに入賞し、演奏家としての活躍の場を広げる。1989年からはリューベック音楽大学教授となり、他にロンドン王立音楽アカデミー、ロッテルダム音楽院、
マドリッドのソフィア王妃音楽大学でも教鞭をとっている。門下からは著名コンクールの第一位入賞者を多数輩出している。また、クライスラー、クーレンカンプ、T・ヴォルガなど多くの国際コンクールに審査員として招かれ、
また欧米各国および日本でマスタークラスを行っている。 |
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堤 剛 TUYOSHI TUTUMI (チェロ)
アメリカを本拠に国際的に活躍する日本を代表するチェリスト。
父の手ほどきでチェロを学び、故斎藤秀雄に師事。8歳でリサイタルを開き、15歳で日本音楽コンクール第1位・特別賞。
桐朋学園高校音楽家卒業後、インディアナ大学に留学。1963年には21歳で師シュタルケルの助手を務める。
同年ミュンヘン国際コンクール第2位、カザルス国際コンクール第1位に輝き、本格的な演奏活動に入った。
65年インディアナ大学より「アーティスト・ディプロマ」を取得。西オンタリオ大学教授、イリノイ大学教授をへて、
現在、インディアナ大学教授。共演した主なオーケストラには、ボストン交響楽団、アメリカ交響楽団、モントリオール響、
バンクーバー響、トロント響、ロンドンのフィルハーモニア管、スイス・ロマンド管、ゲヴァントハウス管、ウィーン響、
ドレスデン・フィル、チェコ・フィル、プラハ響、ローマ・セントチェチリア管などがあり、70年鳥井音楽賞(現サントリー音楽賞)。
73年にイザイ・メダル。87年にモービル音楽賞、N響有馬賞。93年日本芸術院賞。著書に「私のイリノイ日記…チェロとともに」
(音楽之友社)がある。 |
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樫本大進 DAISHIN KASHIMOTO (ヴァイオリン)
1979年ロンドンに生まれ、3歳よりヴァイオリンを始める。
7歳でジュリアード音楽院プレカレッジに入学、90年レーピンやヴェンゲーロフを育てたザハール・ブロンに招かれ、
特待生としてリューベック音楽院に入学。91年ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクール(ジュニア部門)で第3位に入賞し、
同時に文化大臣賞、ヴィエニャフスキ最優秀演奏賞も受賞。93年メニューイン国際ヴァイオリン・コンクール(ジュニア部門)で第1位、
94年ケルン国際ヴァイオリン・コンクール第1位(最年少参加)。ヨーロッパ各地でのリサイタルに加え、
ユーリー・バシュメット指揮モスクワ・ソロイスツ、ロシア国立交響楽団、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー、
ウィーン交響楽団、フランス国立管弦楽団、バンベルグ交響楽団等と共演。96年1月、紀尾井ホールでのリサイタルで日本デビュー。
同年、クライスラー国際コンクール、ストラディヴァリウス・コンクール、ロン=ティボー国際コンクールに立て続けに優勝。
96年12月25日より、フォーバル・ファンデーションよりアントニオ・ストラディヴァリウスを2年間無貸与される。 |
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ミハイル ボグスラフスキー MICHAEL BOGUSLAVSKY (ピアノ)
1941年生まれ。7歳の時母親からピアノを習い始める。ノボシビルスク音楽院にてスロニム教授に師事し、1965年卒業。
同年、モスクワ・ピアノ・コンクールで優勝し、1968年音楽博士号取得。1978年までのノボシビルスク音楽院でピアノを教える。1979年、
イスラエルへ移住。以来イスラエル放送交響楽団との共演や、主要都市でのリサイタル等で活躍。エルサレムとテル・アヴィヴの両音楽院でピアノを教え、
1987年イスラエルで教授に就任し、1992年にはノボシビルスク音楽院名誉教授に就任している。ミハエル・ボグスラフスキーはオランダ、ベルギー、
スペイン、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、ロシア、アメリカ、南米および極東への数々の一流オーケストラのソリストとしての公演を含む演奏活動を行っており、
成功を収めている。1986年、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール、
1993年ラトヴィア共和国リガ国際ピアノ・コンクールの審査員も努めている。 |