青 柳 い づ み こ ピ ア ノ ・ リ サ イ タ ル

青柳いずみこ Aoyagi Izumiko(ピアニスト・文筆家)
安川加寿子、ピエール・バルビゼの各氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。89年、論文 『ドビュッシーと世紀末の美学』により、フランス音楽の分野で初の学術博士号を授与される。90年、文化庁芸術祭賞。
演奏と文筆の双方で活躍しており、4枚のCDはすべて『レコード芸術』で特選盤となる他、師安川加寿子の評伝『翼のはえた指』で第9回吉田秀和賞、祖父 青柳瑞穂の評伝『真贋のあわいに』では第49回日本エッセイストクラブ賞を受賞している。
2001年には、『水の音楽』と題する書籍(みすず書房)とCD(キングレコード)を同時期に刊行し、新聞・雑誌等で大きな話題をよんだ。
2003年2月には初の小説を「文学界」に発表、10月25日には5枚目のCD『浮遊するワルツ』(ナミ・レコード)のリリースが予定されている。
現在、大阪音楽大学教授。2002年4月より朝日新聞書評委員。
井上章一 Inoue Shouichi(エッセイスト・作家)
京都大学工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了。専攻は風俗史、意匠論。
1986年、『つくられた桂離宮神話』(弘文堂)でサントリー学芸賞。1998年『南蛮幻想』(文藝春秋)で芸術選奨文部大臣賞。著書に『霊柩車の誕生』(朝日選書)、 『美人論』(朝日文庫)など。近著『パンツが見える。一羞恥心の文化史』(朝日選書)は、新聞・雑誌で大きな話題を呼んだ。

~~台風23号の被災地を支援するチャリティーコンサート~~
演奏と文筆を両立させる希有な存在として注目を集めるピアニストの青柳いづみこが、 新エッセイ集『双子座ピアニストは二重人格?』(音楽之友社)の刊行を機に、水害で大きな被害を受けた母方の里、兵庫県養父市への支援をよびかけるトーク&ライブ。
青柳いづみこ 新刊記念ライブ
2005年4月1日(金) 19時開演(開場18時30分)
ムラマツホール新大阪 TEL06-6398-6988
入場料 3500円 学生 3000円
主催 ハーベストコンサーツ
協賛 村松楽器販売梶@ムラマツリサイタルホール新大阪
    日本ベーセンドルファー
[曲目]
ラモー  鳥のさえずり ロンドー形式のミュゼット タンブーラン
 ひとつ目巨人たち めんどり
ショパン  華麗なる大円舞曲OP.18 子犬のワルツOP.64-1
ドビュッシー  月の光(ベルガマスク組曲より) 水の反映 沈める寺

-----新譜CD記念-----
「 浮 遊 す る ワ ル ツ 」
開催のお知らせ
子供のころから、何故かワルツが好きでした。ぐいっとふんばる1拍目、ふわっと浮きあがる2拍目、ぐるっと回って着地する3拍目。
双子座の私は、ちょっと性格が分裂気味です。優しくて意地悪で、素直でひねくれていて−。だから、いろんなワルツを弾きます。 農民ののどかな踊りを再現したシューベルト、リズムはそっくりなのに、オトはまるで違うラヴェル、リストの悪魔的なワルツたち。後半は、皮肉たっぷりのサティのワルツ をナレーション付きで。いかにも世紀末デカダン風のドビュッシー。そして、官能的でしなやかで、秘められたショパンのワルツ。
皆さんは、どのワルツにフィットするでしょう?
【大阪公演】
2003年11月29日(土) 14時開演(開場13時30分)
ザ・フェニックスホール TEL06-6363-0211
全自由席◎一般\3500/学生\3000
後援 大阪音楽大学
[曲目]
シューベルト  高雅なワルツ
ラヴェル  高雅で感傷的なワルツ
リスト  忘れられたワルツ第1番
 メフィスト・ワルツ第1番
----休憩----
サティ   嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ
ナレーション 井上章一
ドビュッシー  レントよりなお遅く
 ロマンティックなワルツ
ショパン  6つのワルツ

■ごあいさつ
現役ピアニストとして初めて朝日新聞書評委員をつとめ、また文芸誌に小説やルポルタージュを発表し、リリースしたCDはいずれも高い評価を受けるなど、演奏に文筆にエキサイティングな活動をつづける青柳いずみこが、秋の新譜リリースを記念して2年ぶりのリサイタルを開催致します。
今年のテーマはワルツ。騎馬民族に由来する3拍子系は、農耕民族の日本人には苦手といわれますが、青柳は幼いころから3拍子の曲により親しみをおぼえ、とりわけ、2ステップ目から3ステップ目への浮遊感にたとえようもない魅力を感じていたといいます。
ワルツには、全く相反する2つのルーツがあります。農民の踊りレントラーは、ゆったりしたテンポののどかな踊りだし、ヴォルダと呼ばれるアップテンポの踊りは、男女が抱き合って同一方向に回転するため、風紀上よろしくないというので、一時禁止されていたこともあるほどあやうい魅力をたたえた踊りでした。
双子座生まれの典型を自称する青柳の感性は、そのどちらにも反応し、ときに清純に、ときに官能的に、ときに悪魔的に…とさまざまに変化致します。青柳の繊細かつダイナミックな指先からくり出される万華鏡のようなワルツの数々によって、客席もともに空中浮遊感を味わっていただけることと存じます。
■プログラムについて
コンサートは、シューベルトの『高雅なワルツ』でスタートします。友人たちとの楽しいひとときのために作曲された15のワルツで、 それをワルツの鎖でつないだのは、バルトークの盟友ドホナーニでした。次の曲、ラヴェル『高雅で感傷的なワルツ』への移行は、ちょっとしたサプライズです。 リズムはシューベルトそっくりだが、色彩感はまぎれもなくラヴェルだからです。ウィンナワルツへの憧憬、永遠に失われてしまった時間へのノスタルジーが ないまぜになった耽美的な世界です。前半の最後は、小粒だけどぴりっと辛いリストの『忘れられたワルツ第1番』。そして、ゲーテのファウストに取材した 『メフィスト・ワルツ第1番』です。
後半の第1曲は、ラヴェルのパロディとして書かれたサティ『嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ』をナレーションつきで、さまざまな論評でブレイク中の 国際日本文化センター教授、井上章一氏をナレーションにお迎えします。サティ独特の皮肉たっぷりの台詞が音楽とどうからむか、興味深々です。
ついで、青柳が専門に研究するドビュッシー『ロマンティックなワルツ』と、いかにも世紀末デカダン風のしなだれかかるような『レントよりなお遅く』が演奏されます。
最後は、ウィンナ・ワルツ全盛のウィーンに滞在しながら、自らのワルツを「踊るためではない」芸術的なワルツと位置づけたショパンのワルツ6曲です。
演奏後は、ナレーションを担当される井上章一氏と青柳のミニ・トークも予定されております。井上氏はジャズ・ピアノを実践されるなど、音楽にも造詣が深く、 音楽談義に花が咲くことと思います。こちらも併せておたのしみ下さい。

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